1万人のベトナムの若者が外国の大学で学ぶことを希望して、毎年海外に向けて出発しています。常にアメリカには3万人以上のベトナム人留学生がおり、オーストラリアではさらに多くいます。イギリス、またシンガポールなどの他のASEAN諸国もまたベトナムの学生にとって人気の国です。
国際的な教育を受けたベトナム人の、この世代による影響は、国内の労働市場にも、またその学生自身にも非常に大きな影響力を持っています。かつて海外駐在の従業員によって埋められた多国籍企業のポジションですが、今では国際教育を受けているか、バイリンガルである現地人材によってわずかなコストで人事配置をすることが多くなりました。
その教育が確かにチャンスのきっかけになる一方で、試練もついて回ります。考え方の違いを体験することで、それが帰国の際のフラストレーションを引き起こす原因になりえます。また、それは国際教育が多くの進歩をもたらす一方で、孤立することにもなりかねないということです。
この種の出来事によって、国際同窓生による職業ネットワーク(IAJN)の結成がなされました。これは最近公式にベトナムで開始され、今やアジア15か国で活動をしています。オーストラリア人のShane Dillon氏とKate Harden氏が共同して創業していますが、世界の同窓生のネットワークのアイデアはフ—コック島のリゾート地での偶然の出会いがきっかけです。
Dillon氏は保険業界で働いており、リゾート地にいた海外留学から戻った若い卒業生に偶然出会いました。しかしその学生は困った様子で自分の受けた教育が仕事に反映できないと考えていました。
「それはスタート地点だと私は考えます。『このような学生のためにどうすればソーシャルグループや経営者グループをつくることが可能となるのか』」と彼は述べます。「その学生たちは良い仕事へのコネクションが欲しく、互いに繋がりをもとうとします。彼らはそれまでに前例のない第3の文化のようなものになったからです。」
IAJNの会員は1日に200名の新規登録がなされ、数か月後には約8,000名にまで自然と増えていました。当組織は年末までに100,000名の会員数を目指しています。
IAJNの日々の運営を担当しているHarden氏はこう述べました。しっかりとしたコンセプトは、多くの会員が国際教養を身に着けている現地スタッフを求める企業で働いているという事実によって支持されています。
「我々は一般的なコミュニティーにおいて多くの噂話が聞こえると気づいていると思いますが、『私たちの会員』は我々を人事部長に紹介したり、会員自体が人事部長であったり、企業の経営者であったりします。」と彼女は述べました。「実に興味深い相乗作用で、雇用の為の、この教育サイクルによって得られます。」
企業の中には、マイクロソフト・Zalora・プルデンシャルのような才能が集まったIAJNの人材プールを利用している企業もあります。企業は欠員情報をネットワークサイト上に投稿し、プレミアムサービスに登録している企業は応募者とのマッチングサービスを利用できます。同窓生で集まるための社会的イベントを始める計画もあります。彼らが同じような境遇で企業と繋がることが可能となったのです。